RPAの活用事例紹介!RPA開発エンジニアがRPAでできることを解説
2023/12/11
業務改善コンサルティング会社がお届けする、今回はRPAの第一回目です。
人材不足や働き方改革により、RPAを導入する企業は増加傾向にあります。
実際に、業務効率化のためにRPAの導入を考えているけれど、何ができるのかわからないと居方も多いのではないでしょうか。
この記事では、RPAの開発経験のあるエンジニアが、実際開発した経験をもとに、RPAでできることを解説します。
RPAとは?
RPAとは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略で、ロボットによる業務自動化を意味します。
作業の手順を事前にロボットに指示することにより、RPAツールを介してメールソフトやブラウザ、エクセル、フォルダなどを使用する作業を自動で作業してくれます。
定型業務や単純作業など、RPAが得意としている業務をロボットに任せることで業務効率化になります。
RPA活用事例|RPA開発エンジニアが解説
ここでは、実際に私が開発してきたRPAの活用事例を紹介します。
活用事例① 帳票ダウンロードロボット
ある企業の業務において、システムから大量の帳票を毎月一つ一つダウンロードしてフォルダにそれぞれ格納するという作業があり、作業に数人がかりで一日費やしていました。
RPAを導入したところ、ほかの業務を実施している間にロボットが1時間ほどで実施してくれるため、大幅な業務改善につながりました。
ではそのロボットの仕組みを詳しく解説します。
このロボットで自動化した作業は以下の通りです。
以下の作業を毎月1日と15日(非営業日の場合は翌営業日)の8時にスタートし、帳票の数分、繰り返し実行するように設定します。
・対象の帳票を検索
対象システムを開き、検索画面にて対象の日付の範囲を入力し、検索ボタンを押します。
・帳票をダウンロード
検索結果に表示された数百の帳票を一つ一つクリックし、ダウンロードボタンを押します。
・新規フォルダを作成し、保存
保存画面のエクスプローラーが表示されたら、対象のフォルダに移動し、新規フォルダを名前付けて作成します。その後、対象のファイルの名前を、画面から取得した日付、名前に変更し保存します。
・通知メールを送信
完了後、通知メールを送付します。
活用事例② 情報比較ロボット
ある企業では、申し込み情報比較の作業があり、アプリケーション①から情報を検索し、その結果をもとに別のアプリケーション②から情報を取得、その情報を比較し間違っている箇所がないか確認するという作業を毎日確認し、行われていました。
RPAを導入したところ、申し込みがない時でも何度もチェックしていた時間の削減や、人の目だと見落としがちな情報の比較も自動でロボットが実行するため、大きな業務改善につながりました。
ではそのロボットの仕組みを詳しく解説します。
このロボットで自動化した作業は以下の通りです。
以下の作業を毎日3回実施するよう設定します。
・対象の申し込みを検索
アプリケーション①を開き、本日日付で申し込みがあるかを検索します。検索結果がある場合は比較作業へ、ない場合は結果メール送信へ進みます。
・①から情報抽出
名前などの申し込み情報を抽出し、スクリーンショットを取得します。
・②から情報抽出
アプリケーション②を開き、アプリケーション①で取得した情報をもとに情報を検索します。その後、①と同じ項目の情報を取得し、スクリーンショットを取得します。
・情報比較
新規Excelにスクリーンショットを貼り付け、項目ごとに情報を転記し、比較結果を〇×表で書き出します。その後、エクセルを対象フォルダに保存します。
・結果メールを送信
検索結果がなかった場合は結果なしのメールを送信します。検索結果があった場合は、比較結果ファイルのリンクを本文に貼り付け、比較した旨、メールを送付します。
RPAに向いている業務・向いていない業務
RPAを導入することで、大幅な業務改善につながることもありますが、RPAには向いていない業務もあります。
向いていない業務を無理やりRPA化すると、様々なイレギュラー対応で膨大な開発時間を要したり、使用開始後でもエラーが頻発したりと、以前よりも負担になってしまう可能性があります。
そこで紹介した活用事例を踏まえて、RPAに向いている業務、向いていない業務を解説します。
RPAに向いている業務
RPAに向いている業務は主に以下のような業務になります。
・単純作業
・繰り返し作業
・毎回決まった手順の作業
RPAに向いていない業務
反対に、RPAに向いていない業務は以下のような業務になります。
・人の判断が入る作業
・複雑で細かい作業
・手順が決まっていない、変化する作業
例えば、以前プロジェクトの中で、複雑で細かい業務をRPA化したことがありました。
基本的に一人で行っていた業務で、手順もすべては可視化されておらず、一つ一つの手順を担当者に確認しながら対応しました。
100前後の業務があり、以前から負担がかかっているとのことでRPA化に踏み切ったのですが、様々な細かい判断基準やイレギュラー対応があり、最終的に開発には10人月以上かかりました。
リリース後もイレギュラーな対応が増え続け、対応しきれず、結局人の手でやることになりました。
このような失敗を生まないためにも、RPAを導入する場合は、RPAに向いている業務かどうかをしっかり検討することをお勧めします。
負担のかかる業務だからと言ってなんでもRPA化すると、より負担を増やすことになってしまいます。
まとめ
今回の記事では、RPAの活用事例からRPAに向いている業務、向いていない業務を紹介しました。
RPAは導入することで業務の効率化につながり、大量な定例業務や単純作業の負担を減らしてくれます。
ただし、RPAに向いていない業務もあるため、事前に業務内容を洗い出し、RPA化できるかしっかりと検討してからの導入をお勧めします。
RPAをうまく取り入れて、業務改善を目指しましょう。
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